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診療放射線科

診療放射線科からごあいさつ

私たち放射線科は、院長の提唱する安心・安全な医療を目指し、「一日一触」の理念のもと、放射線技師6名で日々業務を行っています。
CT検査やエコー検査、MRI検査など業務内容は多岐にわたりますが、医師や看護師と連携をはかり、検査を円滑に進めることができるよう考えながら行っています。機器の進歩は目覚ましく高精細な画像が撮影できるようになっていますが、そこに当院技師ならではのもの、例えば患者さまの情報や、検査の理解、機器の知識などを加えることで、より良い画像が撮れるものと日々努力しています。患者さまに少しでも多くの情報が還元されるよう、一つ一つの検査の精度を上げて診療に貢献していきたいと考えています。

検査機器紹介

放射線科では現在、一般撮影装置・X線TV装置・CT・MRI・超音波診断装置・骨塩定量装置などを揃え、診断価値の高い画像を提供すべく日々業務にあたっています。
ここでは、この中からMRIをご紹介します。

Vantage Elan(キヤノンメディカルシステムズ)

1.5テスラ 超電導のMRI装置です。
従来の機種よりも短時間で情報量の多い検査が可能です。また画像も高画質で、診断能力が向上します。

MRIは放射線を利用しないため、被ばくがありません。また、組織分解能が高いため、脊椎の椎体や脊髄、椎間板の描出や骨、関節内、靭帯、軟部組織などの描出に優れています。
 


MRIが有用であるとされる疾患

〇整形外科領域
頚椎症、胸椎・腰椎の椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、
椎体の新鮮圧迫骨折、四肢不全骨折、関節の靭帯損傷、
半月板損傷、骨軟部腫瘍など。

〇腹部領域
急性胆嚢炎、総胆管結石症、肝腫瘍、膵臓腫瘍、副腎腫瘍など。

 コラム 「MRIの素朴な疑問にお答えします!」

MRIの検査を担当していると、患者さまから「どうして・・・?」と、検査に関してのご質問を頂くことがよくあります。
今回は患者さんから頂くことの多いご質問に、できるだけ分かりやすくお答えしたいと思います。

MRIの検査はどうしてうるさいの?

MRIの検査中どうしても発生してしまう「道路工事」のような音。あの音はなんなの?と、よくご質問を頂きます。
これ、「スピーカー」と同じ原理なんです。
その説明の前にMRIの原理を簡単にご説明します。
MRIのトンネルのような本体。あれ自体がとても強力な磁石で、その中に体を入れた状態でMRIから体に向けて電波を当てると、体から電波が返ってきます。その電波をコンピュータで再構成すると、輪切りや縦切りのMRIの画像が出来上がります。その際、一つ一つの電波が体のどの部分から返ってきたものかが分からないと、ちゃんとした画像になりません。そこで一つ一つの電波に、体のどこから飛んできたのかが分かる位置情報を加える必要があります。いま体が入っているMRIの中は、どの部分も同じ磁石の強さです。そこに電磁石を使って「頭と足の方向」「左右方向」「お腹と背中の方向」に磁石の強弱を付けると、一つの電波が体のどこから飛んできたかが分かります。この時それぞれの方向に磁石の強弱を付ける電磁石は、ON・OFFを繰り返します。
ここでスピーカーの原理を。スピーカーは磁石の中にあるコイルに電気を流すことによって、コーン紙を振動させ音を出します。
MRIでいう本体の磁石、磁石の強弱を付ける電磁石、MRI本体全体がこのスピーカーと同じ組み合わせとなり、電磁石のON・OFFがMRI本体を振動させて、あの「道路工事」のような音が出てしまうのです。

MRIの検査はどうして時間がかかるの?

ここまでご説明したMRI独自の複雑な画像の作り方に加え、「輪切り」「前から見た縦切り」「横から見た縦切り」、さらに「水が黒く写る撮り方」「水が白く写る撮り方」など、疑っている病気に合わせて様々な撮り方を組み合わせるため、20~30分程の時間がかかります。
このようにうるさくて時間のかかるMRIの検査ですが、X線写真やCTとは違う有用な情報が得られ、診断・治療の一助となっています。
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